🌸声を取り戻して〜ご本人らしい暮らしのために〜
いつもご覧いただきありがとうございます。
こんにちは!ナーシングホームケアリー甲斐竜王、施設長の保坂です。
8月にご入居されたK様(64歳男性)。
脳動脈瘤の影響により呼吸・嚥下機能が低下し、気管切開・経管栄養が必要な状態で5月に入院されました。突然の気管切開により声を出すことができず、食事もとれない状況で「もう元のような生活は難しい」と診断され、リハビリ病院からの退院が決まりました。
退院にあたって「吸引ができて、面会や生活の自由がある場所」を希望され、ナーシングホームケアリーを選んでくださいました。
ご入居後、K様から「もう一度自分の声で話したい」「食事の練習がしたい」という強い想いを伺いました。
そこで、看護師チームは主治医と連携し、大学病院で嚥下検査(VF・VE)を実施。
残念ながら嚥下機能の回復は難しいとの結果でしたが、「それでもできることを探したい」と、往診医と相談のうえスピーチバルブを導入しました。

1日30分から少しずつ発声練習をスタート。
毎日の訪問看護の時間を使いながら、ご本人と一緒に“声”を取り戻す練習を続けています。

今では笑顔でスタッフや他の利用者様と会話を楽しまれ、「こんなふうに話せるなんて」とご本人も嬉しそうにされています。
26日には息子様とその婚約者の方が、結婚のご挨拶で施設に来設される予定です。
「その日までにもっと話せるようになりたい」と意欲的に発声練習を頑張っておられます。
K様の前向きな姿勢と、それを支えるスタッフの温かい関わりが、日々の生活にたくさんの笑顔を生み出しています。
これからも、ご本人が「自分らしく」過ごせる時間を一緒に育んでいきたいと思います。

